記憶と嗅覚

何か覚えようとしても、暗記することが苦手で中々覚えることができない人もいるのではないでしょうか。

そんな時には五感を意識しながら覚えると良いと言われていて、

特に嗅覚を使うのが効果的です。

これは、嗅覚が記憶との結びつきが強い感覚器官だからです。

 

例えば、ある香りを嗅いだ瞬間に、昔の記憶が急に呼び起こされる経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。

これは香りがトリガーとなって、その香りに紐づいている記憶が呼び起こされている状態です。

これには脳の情報伝達経路の違いが関係しています。

視覚や味覚など嗅覚以外で受け取った情報は、一度大脳新皮質を経由してから記憶を司る海馬へ伝達されます。

一方、嗅覚で受け取った情報は直接海馬に届くような仕組みとなっており、それによって嗅覚情報は記憶との結びつきが強いと言われています。

 

私たちは何かを覚えるとき、視覚情報に頼りがちですが味覚や他の感覚器官もうまく使うと、効率的に記憶することができるかもしれません。