専門的な力 汎用的な力
今日はいきなり新聞記事のような固い文章から始まりますがご容赦ください。
企業の終身雇用形態が崩壊し、個人の時代といわれるようになってから数年が経ちます。
これに伴って、「個人の能力」に人々の視線が集まってきているように感じています。
例えば、自己啓発本やビジネス本といった個人の能力を磨いていくのに役立つものが人気です。
大人になっても学ぶという姿勢が当たり前になっているのは、結構良い感じのことなのかなと個人的には思ったりもします。
そんな注目を浴びている「能力」という概念ですが、大きく分けて2つの種類の能力があります。
①専門的な能力
②汎用的な能力
この2つです。
じゃあこの2つのどっちが重要なのかと。
今日は2つの能力について、少し話していきます。
「専門的な能力」と「汎用的な能力」、どちらの能力が重要なのか?
結論からいうと、汎用的な能力に意識を置くべきです。
それぞれの能力を簡単に整理してみます。
まず、専門の方から。
こちらは言い換えれば、専門性が高い能力ということで、例えば金融の知識がある、広告運用ができる、修理ができる、といった感じです。
このような能力は、その力が必要とされている世界では非常に高い価値になります。
専門性が高いがゆえに、人材不足であることが多いため、とても重宝されるでしょう。
ただ、一方でその力を必要としていない世界においては価値が低い能力だと言えるでしょう。
例えば、時計職人が食品メーカーの営業マンになっても、時計をつくる技術は必要とされません。
つまり、専門的な能力は、それが必要とされている世界で生きていくのであれば良いのですが、それ以外の世界に入り込んだ途端価値がなくなってしまいます。
これは別の言い方をすると、その世界に依存してしまっている状態なのです。
自分が生きていくと決めた世界が10年後も存在しているかはわかりません。
一方で汎用的な能力とは、例えばコミュニケーション能力や企画力、ディレクション能力などを指していて、とても汎用性が高い力です。
これらは文字通りどの世界でも使える能力なので、この力を持っている人は環境を変えても活躍することができます。
なので汎用的な能力を磨けば、依存しないで自由度高く生きていくことができます。
自分がやりたいようにできるというのは、幸せにもつながることだと思います。
というわけで、今回は汎用的な能力こそが重要だと話してきましたが、自分自身も正直なところ就職するまでは専門的な能力が絶対だと思っていました。
それは市場価値が上がりやすいと思ったからです。
確かに専門的な力を持っていた方が、競争相手が少ないため、スピード感をもって価値を高めることが出来ます。
ただ、専門性が高すぎるがゆえに、限定的な世界で生きることになるんだと段々気がついていきました。
それと同時に汎用的な力を磨いた方が、自由な生き方ができるというのが見えてきて、今に至っています。
専門性はある程度必要だとは思いますが、依存してしまうとその世界で生きていくことがほとんど固まってしまうので、汎用的な能力を意識しながら行動するのをオススメします。